りり な な 著作 権。 著作権Q&A

著作権について - 毎日新聞

りり な な 著作 権

1.引用・転載に関すること、利用許諾の取り方に関すること 出版物に別の出版物の内容を一部、引用したいと思います。 どの程度であれば、自由に使っても構わないでしょうか? 他人の著作物を利用する場合には、その著作物の著作権者の許諾を得て使うことが大原則です。 しかし、著作権法では、いくつかの場合において、その許諾なしでも使うことを認めています。 その中でも代表的なもののひとつが「引用」です。 引用と認められるためには、長らく「主従関係」「明瞭区別性」という、最高裁判決によって判断された二つの要件が必要であるとされてきました。 「主従関係」とは、 他の著作物を引用することによって新たに作られる著作物が「主」、引用されるものが「従」の関係になることを言います。 この場合、主従関係の有無は、引用するものとされるものとの間の内容の関係性によって判断され、必ずしも分量の多寡には依らないとされてきました。 この考え方は今でも支持されていますが、最近の高裁レベルの判決で、 より著作権法の条文そのものに引き付けて引用の解釈を行う例が出てきており、引用の基準については過渡期であるともいえます。 具体的な案件に際しては、安易に引用であると思いこまず、慎重に判断をされることが必要です。 第二次大戦後の焼け跡の写真を新刊書で使いたいのですが、自由に使っても構わないでしょうか? 旧著作権法の下では、写真の著作権は発表後10年という非常に短い保護期間とされていました。 これが、現行著作権法の施行にあたり延長されることになりましたが、法改正の審議が長引いたこともあって暫定的に延長がなされ、新しい著作権法が施行された昭和45年時点では、発表後13年となっていました。 このため、昭和45年から13年を遡った昭和32年(1957年)までに公表された写真は、新著作権法の施行時点でまだ保護期間の範囲内であり、新しい保護期間である発行後30年の規定がその時点からは適用されることになりました。 しかし、昭和32年1月1日以前に公表されていた写真は、新しい保護期間に引き継がれる前に保護が満了してしまったわけです。 したがって、設問のように 昭和20年代に撮影され公表された写真は、すべて保護期間が満了しており、著作権の許諾を得ずに使用することが可能です。 また、外国の写真の著作物についても、日本国内での使用については日本の法律が適用されますので、同様に考えることができます。 ただし、このように保護期間が切れた写真の中には、まだ存命の写真家が若いときに撮影した写真も含まれていることがあります。 財産的な意味での著作権の保護期間が切れているとはいえ、著作者人格権は存続しています。 このような写真の使用に際しては写真家への敬意を忘れてはいけないと思います。 かつて師弟関係にあった複数の著者による共著書がありますが、著者同志の関係が悪化してしまっています。 このたび、改訂版を出したいと思っていますが、一部の著者がどうしても改訂版発行に同意してくれません。 その著者の執筆部分を別の著者にお願いして代わりに新たな原稿を書いてもらうことは可能でしょうか? 問題の書籍は、複数の著作者がそれぞれ執筆した論文を編者(師匠筋に当たる教授でしょうか?)が一冊にまとめた体裁になっていると想像できます。 この場合、個々の論文の著作権は独立していると考えられ、改訂版への掲載を許さない著者の論文を使うことはできません。 しかし、その著者も自分の著作物ではないその他の部分についての権限は持っていないので、自分の論文が他の人のものに差し替えられてしまっても、それについて直接異議をはさむことはできません。 結論としては、 設問のように別の論文に差し替えて改訂版を出すことは著作権的には可能です。 ただし、それによって初版との連続性が損なわれたり、全体の構成がいびつになったりという不都合が出てくることもあります。 慎重な対応が望まれるところです。 雑誌にある写真を使用しました。 写真家とは長い付き合いなので特に契約書を交わしていませんが、「買取り契約」によると理解しています。 この写真をこの雑誌の電子版でも使用したいのですが構わないでしょうか? 「買取り契約」という言い方は、今でも時折耳にしますが、これは場合によっては誤解を招きかねない表現なので、使用するときはその意味する契約内容を十分に理解した上で、契約の相手方との間で認識のズレが生じないように注意することが必要です。 出版界で通常、 「買取り契約」といわれているものは、著作権の譲渡契約を意味するのではなく、一回限りの原稿料(著作権使用料)の支払いで、その後、同一の出版物が発行されている限り、使用することができるという内容を指すことが一般的です。 著作権自体は、あくまでもその著作物を創作した著作者の手許に留保されていると考えるべきです。 さて、設問の電子版への利用ですが、紙媒体の雑誌とその電子版とは別の出版物であると考える方が良いと思います。 これは、紙媒体の雑誌への掲載というのは、著作権のうち「複製権」の許諾を出版社が著作権者から受けて行う行為ですが、 配信される電子雑誌では、これに「公衆送信権」という別の権利が加わることになるからです。 したがって、電子版でも利用したいということであれば、紙媒体の雑誌を発行する際に、電子版での利用についてもあわせて許諾を受けておくことが原則です。 もちろん、著作権は譲渡可能な権利ですから、著作権者が出版者に権利そのものの譲渡を行う場合もないとは言えません。 しかし、その場合には、明確に譲渡である旨を明文で取り交わすことが必要であると思います。 著作権が譲渡された場合や、亡くなって遺族の方が相続した場合、保護期間はどうなるのでしょうか? あくまでも最初に著作権が発生した時の 原著作者の死後70年まで保護されます。 原著作者が団体名義の場合は、最初の公表後70年間の保護となります。 譲渡や相続の時から起算して70年間保護を受けられるわけではありません。 2018年において著作権の保護期間が満了していなかったもの(著作権者が個人の場合は1968年1月1日以降に亡くなられた方の保護期間は70年に延長されます(例:1968年の物故者の著作権保護期間は2038年12月31日まで)一方、1967年以前の物故者は保護期間が2017年12月31日で満了しているので著作権が復活することはありません)。 詳細は文化庁のホームページをご参照ください。 著作者が複数いる場合、許諾は全員に取らなければならないのでしょうか?また、著作権の保護期間はどのようになるのでしょうか? 共同著作物の場合は、原則、著作権の共有者全員の合意が必要となります(著作権法第65条)。 また、その保護期間は、 最後に亡くなられた方の死後70年となります。 ただし、複数の著作者の創作部分がそれぞれ区分できる場合(章ごとに個別に執筆されたもの等)は共同著作物ではなく、 個々の著作物の集合体にすぎません。 利用許諾および保護期間は個々の著作者ごとに判断することになります。 ただし、契約書上で相互に取り決めた条件であればそれを履行することは必要です。 契約書を交わしたうえでそこに書かれていないことは、原則として履行する必要はありません(民法上の典型契約のように法律に契約内容を定めている場合は別)。 そのほか人物の写真を使用する場合、著作権とは別に、 肖像権、パブリシティ権、プライバシー権についても注意を払う必要があります。 神社仏閣や美術館等が管理する、五重塔、仏像、絵画等著作権の保護期間の満了した著作物の写真を書籍に使用する際、神社仏閣等から利用料の支払いを求められることがありますが、支払う必要があるのでしょうか?また電子化等二次使用する場合も再度支払の必要はあるのでしょうか? 仏像等立体物の写真を利用する場合、写真を撮ったカメラマンに著作権使用料を払うほか、それを 管理する神社仏閣に使用料を支払う場合があります。 これは仏像そのものの著作権の保護期間は満了していますが、 所有権・管理を根拠に、使用料を求められることがあるためです。 当該書籍を電子化するなどの二次使用する場合、著作権使用料以外の支払いは必要ないはずですが、以降の関係を円滑に進めるため、神社仏閣等に再度利用料を支払うこともあります。 なお、保護期間の満了した 絵画、掛け軸等を写真に撮るあるいは複製した場合そこに新たに著作権は発生しません(二次元から二次元の複製で創作性が加味されていないため)。 しかし、上述の根拠からその絵画や掛け軸を所有する美術館・神社仏閣から利用料の支払いを求められることはあります。 神社仏閣等は、 建物の敷地内に入ることに関し、内部の写真を撮ることを規制することができます。 しかし、 敷地外から写真を撮ることは、許諾を取る必要はありません。 それについても神社仏閣等が料金を求めてくることはあり、どのように対処するかは、その後の関係性をどう保つか等の点を考慮して決めるしかありません。 2.奥付に関すること 書籍の奥付にはどのような項目を記載すればよいでしょうか? 奥付に関しては、現行法では何らの規定も存在しません。 奥付をつけなければならないという規定すらないのです。 もともと奥付は、第二次大戦前に出版物の検閲を行っていた関係で、発行者、印刷者等を明示することが当時の出版法によって求められた名残りであるといえます。 しかし、現在では法的には規制されていないとしても、読者に対して出版物の発行の責任を明らかにするという意味で、奥付の存在は意味があると思います。 最低限の記載内容としては、書名、著作者名、発行所名、発行年月日等があれば良いと思います。 発行出版社名に並んで発行者として社長や編集担当役員の名前を記している例が多く見られますが、必ずしも必要ではありません。 ただし、当該出版物の発行の責任を明確にするという意味はあるかと思います。 ベルヌ条約では、無方式主義といって、著作権は著作物が成立した時点で自動的に発生するのに対し、万国著作権条約では登録によってはじめて著作権が認められるという制度(方式主義)を採用しています。 そのため、ベルヌ条約のみに加盟している国の著作物を、万国著作権条約のみに加盟している国で保護しようとした場合、相手国でわざわざ登録手続きを行わなくてはならなくなってしまいます。 ただし、著作権者を表示する方法としては、簡便であり、慣行としても普及しているため現在でも広く使われています。 著作権者名であって、著作者名ではないので、著作権が譲渡や相続によって移転した場合には、移転後の著作権者を書くのが本来のあり方です。 また、第一発行年は、その著作物が最初に発行された年であり、必ずしもその出版物の発行年ではありません。 Printed in Japanの文言は、一般の商品におけるMade in Japan等の原産地表示と同様のものです。 各国の関税法等によって、原産地表示がその国への輸入の要件になっていることがありますので、海外への輸出を想定している出版物については表示しておいた方が良いと思われます。 無断転載禁止と奥付に書かれている本から、一部を引用することは可能でしょうか? 「無断転載禁止」と表示されている本からでも、引用の要件を満たしていれば、著作権者の許可を得ずに引用することが可能です。 逆に、このような表示がないからといって、引用の範囲を超えて転載することは著作権侵害に当たることは明らかです。 日本の著作権法では、著作物は創作された時点で、何らの形式的な要件を必要とせず著作権が発生するので、保護期間の範囲内の著作物を著作権者に無断で使用することは、法律で定める例外(著作権の制限規定による場合等)を除き、禁じられています。 「無断転載禁止」との表記は、多くの場合、法律で認められていない無断複製を抑制するために、読者の注意を喚起する役割を期待したものと考えるべきです。 しかし、「このような「無断転載禁止」という文言の有無の如何によって、法律上の効果が異なってくる場合があります。 これは、著作権法第32条第2項で規定するものです。 この規定では、 国や地方公共団体の機関、独立行政法人等が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料や調査統計資料、報告書などは、説明の材料として用いる場合には原則、第1項の引用の範囲内であるかどうかを気にすることなく、新聞紙、雑誌等の刊行物に転載することができるとしています。 ただし、これを禁止する旨の表示、つまり「禁転載」「無断転載禁止」の表示がある場合は自由には使用できず、許諾が必要になります。 ただ、複雑なのですが、たとえ「禁転載」の文言があったとしても、32条第1項の引用の要件を満たすのであれば、許諾なしに使用することが可能です。 3.出版契約に関すること 契約書に収入印紙の貼付は必要でしょうか? 通常の出版契約書には、収入印紙を貼付する必要はありません。 印紙税法上では、かつては、「無体財産権の実施に係る契約書」について、契約金額に関わらず200円の印紙税が課されていた時代がありましたが、1989年の消費税導入を機に印紙税法の改正が行われ、印紙貼付の必要がなくなりました。 したがって、印刷媒体、電子媒体を問わず、著作権者から許諾を受けて著作物を出版する際の契約書には収入印紙は不要です。 しかし、著作権の譲渡契約では、譲渡金額に応じて収入印紙の貼付が必要になりますので、日本では例は少ないと思いますが、 著作権の譲渡を受けて出版を行う場合の契約書には収入印紙が必要になります。 著者10人以上での共著書ですが、どのように契約書を交わしたらよいでしょうか? 個々の論文の著作権は、それぞれの著作権者が独立して持っているので、出版契約も本来であれば、個々の著作権者とかわすべきです。 しかし、一冊の出版物の中で、多くの著者と個別に出版契約書を取り交わすのは煩雑なので、著作者を代表する人を一人決めて、その人と契約を交わすケースも少なくないと思います。 しかし、その著作権者代表となる人は他の人の著作権について、出版社と契約する権限を持っているわけではありません。 著作権者代表として出版社と契約し、その契約の内容を他の著作権者にも及ぼそうと思ったなら、 個々の著作権者から、代表に宛てて委任状を提出してもらい、著作権者全員の代理人として契約書を調印する必要があります。 実務では、委任状を取ることまではなかなかできない場合も有るかと思いますが、少なくとも、個々の著作権者が、代表者が出版契約を締結すること、およびその契約内容について了解していることを何らかの方法で確認しておくことが最低限必要です。 著者が死亡して著作権を遺族が相続することになりました。 既存の契約書を相続人名義で書き換える必要がありますか? 著作権は、著作者の死後70年間は保護されますので、著作者が死亡した場合は、著作権も、不動産や預貯金といった財産と同じくその遺族に引き継がれることになります。 問題は、相続を受ける家族が複数存在する場合、誰が著作権を相続しているかということです。 個々の著作物はそれぞれ独立した財産なので、理論的には作品ごとに別々の相続人に引き継がれることも可能ですし、現にそのように作品によって相続人を分ける例も時折はみられます。 出版社にとって重要なのは、自社で発行している出版物に関わる著作権が、どの相続人に相続されているかを正しく知り、その相続人との間で出版契約を継続していくことです。 故人との間で結んだ契約は原則としては相続人に継承されるので、新たな契約書を結び直す必要はありませんが、新たな権利者が誰になるのかについて、覚書等によって双方で確認することが必要です。 4.著作者の所在に関すること 他社から発行された本で、既に重版されなくなって10年以上経過しているものがあります。 この本から一部を新刊書で転載したいと考えています。 元の出版社に問い合わせてみようとしましたが、移転先不明で連絡がつきません。 著作者本人への連絡もできない状況です。 どうしたらよいでしょうか? この状況では、この10年前に発行された本は今後も原出版社によって重版される可能性はなくなっているわけですから、事実上の絶版状態であるといえます。 仮にこの出版社が倒産等の理由で存続しておらず、その事業を承継している者がいない場合には、著作権者との間で交わされた出版契約も消滅してしまっていると考えてよいと思われますので、転載する場合には、原出版社の了解が得られなくとも問題にはなりません。 しかし、転載にあたっては著作権者の許諾が必要になります。 しかし、このケースのように著作者の所在が不明で許諾を得られないという場合は少なくありません。 その際の対処方法として、著作権法では 文化庁長官による裁定により、著作物の使用を認めるという制度があります。 詳しくは文化庁のホームページをご参照ください。 あくまで この制度を利用するためには、著作者の所在を探すために相当の努力を払う必要がありますが、従来と比較して、手続きも簡素化されていますが、やはり時間的な余裕をもって利用してください。 このほか、実務としては、あとがき等で著作者の所在を探したが見つからなかったので、著作者本人あるいは関係者がいたら知らせてほしい旨を表示し、利用してしまうというケースも時折見うけられます。 出版社として誠意を示しているわけですが、無許諾で利用していることに変わりはないので、その点を十分考慮されることが必要です。 5.電子媒体への利用に関すること 最近の著作権法改正で、電子書籍にも「出版権」が認められたと聞きました。 これはどのような意味があるのでしょうか? 従来、著作権法に定められている 「出版権」とは、著作権者と出版者との間の契約によって、一定期間、出版者がその著作物を独占的に出版することを認めるというものです。 法律的に言えば、著作権者の持つ著作権の中の「複製権」の一部を、出版者に設定し、その出版者は契約期間中、「出版権者」として、出版の態様による複製を独占的に行うことができるというものです。 すなわち、「出版権」という名はついていますが、これは出版者の権利ではなく、もともとは著作権者の権利であって、出版権設定契約があってはじめて、出版者は出版権を持つことができます。 この出版権は、旧著作権法の時代、昭和9年の改正によって設けられた制度であり、当然、電子出版など存在していない時代ですから、紙の本のみを想定していました。 この制度、昭和45年に全面改正された新著作権法にも引き継がれましたが、制度の内容はほとんど変化なく、約80年間存続してきました。 今般の改正では、出版権を電子書籍(パッケージ型、配信型を共に含む)に拡大することを明記しました。 これによって、電子書籍を流通・販売する際に働く、公衆送信権を出版者を出版者が独占し、かつ契約関係にない第三者に対しても出版権の主張をすることが可能になりました。 紙媒体での新刊書について出版契約を結ぶ準備をしていますが、どのような契約書を締結すれば良いでしょうか? 電子書籍での発行の予定は当面ありませんが、将来は電子化も検討したいと思っています。 新たに認められた配信型の電子書籍に係る出版権(ここでは便宜上「電子出版権」と呼びます)は、紙媒体およびCD-ROMやDVD等のパッケージ型の電子書籍とは、法律上では区別されています。 これは、出版権の元になる権利が、紙媒体等では、複製権であるのに対し、電子書籍では、公衆送信権であるからです。 出版権は、いったん設定してしまうと、契約期間中は著作権者本人であっても、その著作物を出版権者の許諾なく、他の出版行為に用いることができなくなるので、出版社としても実際には行う予定のない形態の出版までも独占してしまうべきではありません。 これは、著作者から「権利の塩漬け」という言い方で批判の対象になる行為です。 一方で、電子書籍市場の拡大とともに、出版社によっては、紙と電子を同時発行することを原則とするという社も増えてきました。 各出版社の営業戦略の中で、電子書籍の位置付けがどうであるかによる問題ですが、このように同時発行(発効日に多少のズレはあるとしても)を原則としているなら、新たに日本書籍出版協会で作成した、出版権設定契約書ヒナ型(紙媒体・電子出版一括設定用)のような形の契約をお勧めします。 発行してから数年経っている書籍を今回、電子書籍としても発売したいと考えています。 著作権者とどのような契約を結べばよいでしょうか? 既に発行している書籍を電子化する場合には、書協作成のヒナ型のうち、配信型電子出版設定用のようなタイプの契約が適当です。 その書籍の主たる著作権者との契約によって、それまでの紙媒体における独占権に加え、配信型電子書籍についての独占権を出版社として持つことができます。 ただ、既刊書の電子化において注意すべき点としては、一冊の書籍には主たる著作物の他に、様々な著作物を利用していることが多いということです。 挿入された写真、図版、表紙に使用したイラスト等にもそれぞれの著作権が存在している場合が多いのですから、これらの権利処理も電子化にあたっては必要になります。 6.剽窃・無断使用など著作権侵害に関すること 当社で発行している書籍と同じタイトルの本が最近他社から出されました。 内容は全く異なるのですが、読者の中には間違えて買ってしまった方がいて苦情を受けました。 同じタイトルの書籍の発行をやめさせることができるでしょうか? 書籍の題号(タイトル)は、一般的には著作権の対象ではないとされています。 したがって、単に同じタイトルの本が出たということだけでクレームをつけることは難しいかもしれません。 ただし、同じ著者が他社であきらかに類似するような出版物を発行することについては、あらかじめ出版契約書で制限しておくことができます。 また、タイトルだけでなく装幀や体裁等が似通ったものを販売することは、 不正競争防止法で禁止する行為に当たる場合があります。 この場合、デザイン、名称、ロゴマーク等、商品や営業を表示するものが一般によく知られていること(周知性)、模倣商品と混同のおそれがあること(類似性)が要件として必要です。 当社で発行したノンフィクション作品は、これまで埋もれていた事実を著者が時間と労苦をかけて取材をして発掘したものです。 ところが、その事実をそのまま土台にして書かれた新しい小説が他社から発行されました。 当社の著者の苦労にただ乗りされたようなもので釈然としません。 何等か抗議することが可能でしょうか? 著作権法によって保護されるのは、創作的な表現です。 一方で、過去に起こった事実そのものは、それを発見するために以下に労力や費用を投じたとしても、著作権法によって保護されるものではありません。 たとえば、ある年、ある場所に数人の要人が集まり、その後の国の方針についての重要な取り決めが行われたという事実を、初めて発見した人がそれを自身の著作物で世に問うたとしても、その事実を述べることがその著者の独占になるものではありません。 その事実は、社会が共有するものとなり、さらに別の著者による研究が深められていきます。 このように 「事実」を独占することはできませんが、その事実をどのように書き表すかという「表現」は著作権法によって保護されます。 したがって、ノンフィクション作品の中で、過去に起こった事実を自らの視点を持ち、自らの表現によって作品にした場合、そこで用いられた表現がそのまま、あるいは極めて類似した形で使われた場合には著作権侵害を主張することが可能です。 このケースの場合、小説の中に、元のノンフィクション作品で使われた表現がそのまま使われているかどうかが問題になります。 単に設定や登場人物が同じということだけでは、著作権侵害とはいえないと考えられます。 全く同じ表現ではないが似通っているという場合は判断が難しいところで、最終的にはケースバイケースにならざるを得ませんが、誰が書いても同じにしかならない事実のみを記した部分については、著作物性が否定されることもあります。 7.複写利用に関すること ある学校で当社の書籍を複写して教材に使っていることが判明しました。 このようなことが許されるのでしょうか? 著作権法では、著作物を著作権者の許諾なしに自由に使うことを一定の条件を満たした場合に認めています。 これは、「著作権の制限規定」と言われるものですが、その中に、学校等の教育機関での利用というものがあります。 教師あるいは児童生徒・学生本人は、その授業の過程で使用するために、必要と認められる限度内に限り、公表された著作物を複製することができます(法35条第1項)。 詳しくは、権利者団体10団体が共同で作成した、 「学校その他の教育機関における著作物の複製に関する著作権法第35条ガイドライン」(2004年3月)をご覧ください。 このガイドラインでも詳しく書かれていますが、35条1項には但書があり、「当該著作物の種類及び用途並びにその複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合」には、自由な複製はできないこととされています。 例えば、本来、生徒一人一人が購入することを想定して作られているドリル等をコピーして利用すること、一冊まるごとをコピーすること、一連の授業が終了した後も教室に恒常的に備え付けること等は認められていません。 8.海外の著作物の利用に関すること 1970年以前に海外で出版され、その後現在まで日本で翻訳出版されていない本は自由に翻訳出版することができるということを聞いたことがありますが本当でしょうか? これは「翻訳権の十年留保」という制度です。 国際的な著作権条約の中でも最も歴史の古いベルヌ著作権条約は、1886年にスイスのベルンにおいて創設されましたが、当初は、翻訳権の保護期間は原著作物発行後10年間でした。 その後、1928年にローマで改正条約が締結され、その時点で翻訳権の保護期間も通常の著作権の保護期間と同様になりました。 しかし一方で、加盟国の中で特に望めば、それまでの翻訳権の保護期間を10年間で留保することも認められました。 これが翻訳権10年留保の起こりです。 日本はこの翻訳権10年留保をその後、1970年の著作権法全面改正時点まで維持していました。 現行の著作権法ではこの規定は本則からは削除され、翻訳権は通常の著作権の保護期間と同様、現在は死後70年間の保護を受けることになりました。 しかし、旧法時代に発行されていた原著作物に限っては、経過措置として、1970年以降も10年留保の規定が適用できることになっています。 つまり、設問にあるとおり、 1970年以前にベルヌ条約加盟国で発行された著作物がその後10年間日本語による翻訳出版がなされていない場合、それ以降は翻訳出版は自由となります。 なお、注意すべきは、アメリカは1970年時点ではベルヌ条約には加盟していませんでしたが、サンフランシスコ平和条約締結時に特例として、アメリカの著作物にも翻訳権10年留保が適用されることになりました。 この翻訳権10年留保は、「翻訳出版」の有無を判断基準としている制度であり、しかも紙媒体の出版物しかなかった時代の遺物であるので、 電子書籍には及ばないと考えられています。 つまり、電子書籍で出版する場合には、著作権が存続しているなら、いかなる場合でも原作者の許諾が必要であるということです 著作権の保護期間は日本国内では著作者の死後70年間ですが、海外の著作物についても同じでしょうか? 発行された国によって保護期間の長さが違うと聞いたことがありますがどのようになっているのでしょうか? 著作権の保護期間は、ベルヌ著作権条約等の国際的な著作権条約によって、その加盟国が守るべき最低限の期間を決めており、ベルヌ条約では著作者の死後50年間となっています。 しかし、条約で定める保護期間よりも長いものを各国の国内法で定めることは可能です。 現実に既に多くの国では、保護期間を死後70年としています。 EUにおいては、ディレクティブ(指令)によって、EU域内諸国の保護期間は70年以上としています。 しかし、死後50年という定めを存続している国もまだ少なくありません。 ベルヌ条約では、 保護期間の異なる国の著作物を相互に保護する際のルールとして、いずれか短い方の期間をそれぞれで保護すればよいとしています。 これは相互主義と呼ばれます。 例えば、50年の保護期間を持つ中国と70年の日本の間でいうと、日本国内で中国の著作物を使うときは原則50年間を保護すればよく、反対に中国で日本の著作物は50年間の保護で良いということです。 海外の著作物については、戦時加算という制度があって、原則よりも長く保護しなければならないと聞いたことがあります。 どのようなものなのでしょうか? 海外の著作物の保護に関しては、日本は世界的にも珍しい規制に服しています。 これは、戦時加算という制度です。 第二次世界大戦において、1941年12月8日の太平洋戦争の宣戦布告から1951年にサンフランシスコ平和条約締結までの期間は、日本と交戦状態にあった 旧連合国の著作物は実質的に著作権保護がなされていなかったとの理由から、この期間を懲罰的に通常の保護期間よりも長く保護しなければならないとされています。 したがって、先ほどのEU域内諸国のフランスの例でいえば、 原則ならば70年間で良いところを、死後80年強の期間、保護しなくてはなりません(戦時加算は日割りで計算されますので、平和条約の締結日によって、若干の差があります)。 これは旧連合国の著作物が対象(アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランス、カナダ(3,794日)、ブラジル(3,816日)、オランダ(3,844日)、ノルウェー(3,846日)、ベルギー(3,910日)、南アフリカ(3,929日)、ギリシャ(4,180日)等)になるので、同じ敗戦国であったドイツやイタリア、中立国であったスイスやスウェーデンの著作物には適用はありません。 また、アメリカの著作物に関しては、写真や絵画の複製、原文のリプリントについては戦時加算が適用されますが、翻訳権については適用がする必要がありません。 これは、アメリカと日本の間では戦前から相互に翻訳自由とする二国間協定があり、これが平和条約締結まで存続していたことによります。 9.読み聞かせや図書館等での使用に関すること ボランティアグループですが、図書館で絵本の読み聞かせの会を企画しています。 読み聞かせをしてくれる会員に交通費の実費を払いたいのですが、そうすると、本の作者の許諾を得なくてはいけなくなると聞きました。 本当でしょうか? 絵本等の著作物を公衆に向かって朗読する行為は、著作権法では、口述権の対象になり、著作権者の許諾を得る必要があります。 ただし、例外的に、非営利かつ無料で、朗読者に報酬を支払わない場合には、許諾なしに行うことができるとされています(法38条第1項)。 この報酬に、交通費が当たるかどうかという問題ですが、書協で作成しているガイドライン「お話会・読み聞かせ団体等による著作物の利用について」では、朗読者やボランティアへの交通費や昼食費の支払いやその他、実費に相当するものであれば、「報酬」には当たらないとの判断をしています。 したがって、設問のように交通費の実費を支払うのみという場合には、許諾なしに読み聞かせ会を行うことができます。 10.TPP11に関すること TPP11協定合意内容を受けて、著作権の保護期間が著作者の死後50年から70年に延長されると聞いています。 2017年に著作権が切れる作者については、2018年に改正著作権法が施行されたので、さらに保護期間が20年伸びるのでしょうか? 2017年末で保護期間が終了した著作権が、2018年に復活してさらに20年保護されるということはありません。 著作権の保護期間は、個人の著作者の場合、その死亡した年の翌年の1月1日から起算して満70年(改正前は50年)を経過した年の12月31日まで存続します(団体名義のものは、公表された年の翌年の1月1日から70年(改正前は50年)間です)。 したがって、保護期間の延長を定める法改正の施行日は、その法律が成立した日の翌年の1月1日からとなるのが普通です。 また、保護期間の延長に際しては、一度切れたものが復活することはないのが原則です。 詳細はQ『著作権が譲渡された場合や、亡くなって遺族の方が相続した場合、保護期間はどうなるのでしょうか? 』をご参照ください。 TPP11協定の合意内容を受けて、保護期間が70年間に延長されたため、現在、日本が負っている戦時加算の義務もそのまま加わって、実質的に80年間余りの保護を行う必要が出てくる場合があるのでしょうか? 上記設問8.でも説明していますが、戦時加算は、TPP11協定に直接関わる事項ではなく、第二次大戦後のサンフランシスコ平和条約において取り決められているもので、この条約内容を現在修正することは事実上困難です。 ただし、今回のTPP11参加国(オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム)のうちで、日本との間で上記平和条約を締結しているカナダ、オーストラリア、ニュージーランドと日本は交換文書において、戦時加算制度の存在を認めた上で、「個別の著作権を集中管理する団体と影響を受ける権利者との間の産業界主導の対話を奨励し、歓迎する」としています。 しかし、著作物を出版物として発行する場合の著作権処理は、集中管理ではなく、個々の権利者と出版社間の契約によることがほとんどであるので、 戦時加算は事実上存続してしまう可能性もあると思われます。 なお、オーストラリア政府は、TPP協定発効後は同国の著作権者に関しては、戦時加算を撤廃する旨を明らかにしています。 また当然のことですが、 TPP11協定に関与していない、アメリカ、イギリス、フランス等欧州各国との関係でも、戦時加算は従来通りの扱いとなります。 TPP11協定に伴う著作権法改正により、「著作権侵害罪の一部非親告罪化」がなされたとのことですが、これは著作者や出版社の活動に関してどんな影響があるのでしょうか? 著作権が侵害された場合の対策としては、損害賠償や差止請求等の民事的な救済手段を取ることができますが、これに加えて、著作権法では刑事的な罰則を定めています。 改正前の著作権法では、著作権侵害に対する罪は、権利者からの告訴がなければ公訴を提起することができないとされていました。 今回の改正により、一部の悪質な侵害行為については、著作権者の告訴を待たずに、公訴提起ができるようになりました。 悪質な侵害行為とは、以下の要件を満たしていることが求められております。 [1]侵害者が,侵害行為の対価として財産上の利益を得る目的又は有償著作物等(権利者が有償で公衆に提供・提示している著作物等)の販売等により権利者の得ることが見込まれる利益を害する目的を有していること [2]有償著作物等を「原作のまま」公衆譲渡若しくは公衆送信する侵害行為又はこれらの行為のために有償著作物等を複製する侵害行為であること [3]有償著作物等の提供又は提示により権利者の得ることが見込まれる「利益が不当に害されることとなる場合」であること (文化庁HPより引用) コミックマーケット等の二次創作に携わっている人や取材活動を行っているジャーナリズムの現場等から、捜査機関の恣意によって取締りが強化される恐れがあるという懸念が表明されていましたが、同人誌や取材活動においては、「原作のまま」著作物を用いるものではなく、また権利者の利益を不当に害するものではないことから、非親告罪には当たらないと思われます。 一方、コミック等の海賊版のネット配信等は、非親告罪に当たるものと思われます。 詳細は文化庁ホームページをご参照ください。 PDFファイルを読むには が必要です。 Adobe Acrobat Reader は、から無償でダウンロードできます。

次の

【公式】著作権について:Jリーグ公式サイト(newsletters.oist.jp)

りり な な 著作 権

スタート 一分間で著作権法の全体像を理解 1. 人が心で思ったことを その人らしく表現したものを 著作物といいます。 小説・音楽・絵画・地図・映画・写真など 文化の発展のために大切なものです。 著作物をつくった人を 著作者といい、 著作者は著作物の利用を独占できる 著作権という権利を持っています。 著作権は、著作物の複製(コピー)を独占できる 複製権などのような、いろいろな権利の集まりです。 他人の著作物を利用したいときには、 著作権を持っている人から 利用の許諾をもらってください。 許諾を受けないで他人の著作物を利用することは 著作権の侵害であり、 利用行為の停止や 損害の賠償を請求されることがあります。 著作権を侵害すると 刑罰が科されることがあります。 しかし 例外として、 許諾を受けずに著作物を利用できる場合があります。 著作権には寿命があり、 原則として 著作者が亡くなってから70年で権利が消滅します。 (例外もあります) 9 著作者は、著作者の 人格を守るために 著作者人格権という権利も持っています。 実演家(歌手や俳優)や レコード製作者、 放送事業者には 著作隣接権という権利があり、著作権に準じる保護を受けています。 <> へすすむ.

次の

著作権Q&A

りり な な 著作 権

解説 定められた条件で自由利用 著作権法では、一定の場合に、著作権を制限して著作物を自由に利用することができることを定めています。 しかし、著作権者の利益を不当に害さないように、また著作物の通常の利用が妨げられないように、その条件が厳密に決められています。 なお、著作権が制限される場合でも、著作者人格権は制限されません。 自由に使える場合• 私的使用のための複製() 自分自身や家族など限られた範囲内で利用するために著作物を複製することができる。 ただし、デジタル方式の録音・録画機器等を用いて著作物を複製する場合には、著作権者に対し補償金の支払いが必要。 コピープロテクション等技術的保護手段の回避装置などを使って行う複製については、私的複製でも著作権者の許諾が必要。 私的使用目的のための複製であっても、違法著作物であることを知りながら音楽又は映像をインターネット上からダウンロードする行為は、権利制限の対象から除外される。 付随対象著作物の利用() 写真の撮影、録音、録画にあたって、撮影等の対象とする事物から分離することが困難なため、いわゆる「写り込み」の対象となる他の著作物(付随対象著作物)は、当該創作に伴って複製または翻案することができる。 ただし、著作権者の利益を不当に害することとなる場合を除く。 検討の過程における利用() 著作権者の許諾を得て、又は著作権法上の裁定を受けて著作物を利用しようとする者は、その利用を検討する過程においては、必要と認められる限度で当該著作物を利用することができる。 著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用() 著作物の利用に関する技術(録音、録画技術等)の開発や実用化のための試験に用いる場合、情報解析の用に供する場合、人の知覚による認識を伴うことなくコンピュータによる情報処理の過程その他の利用に供する場合など、著作物に表現された思想又は感情を自ら享受し又は他人に享受させることを目的としない場合に著作物を利用できる。 図書館等における複製() 法令で定められた図書館などに限り、利用者に対し複製物の提供を行うことができる。 国立国会図書館においては、所蔵資料の劣化や損傷を避けるため、デジタル複製することができる。 また、絶版等の理由で一般に入手することが困難な資料をデジタル複製し、その複製物を用いて図書館等へ自動公衆送信を行うことができる。 引用() 引用の目的上正当な範囲内で自分の著作物に他人の著作物を引用して利用することができる。 国・地方公共団体等が一般に周知させることを目的とし発行した広報資料等は、転載禁止の表示がされていない限り、説明の材料として新聞・雑誌その他の刊行物に転載できる。 教科用図書等への掲載() 学校教育の目的上必要と認められる限度で著作物を教科書に掲載できる。 ただし、著作者への通知と著作権者への一定の補償金の支払いが必要。 教科用図書代替教材への掲載等() 教科書をデジタル化したデジタル教科書においても前項同様に掲載できる。 ただし、教科書用図書発行者への通知と著作権者への一定の補償金の支払いが必要。 教科用拡大図書等の作成のための複製等() 教科書に掲載された著作物は、視覚障害、発達障害その他の障害により、教科書に掲載された著作物を使用することが困難な児童又は生徒の学習の用に供するため、当該教科書に用いられている文字、図形等を拡大その他必要な方法により複製することができる。 ただし、営利目的で当該拡大教科書を販売する場合には、著作権者への一定の補償金の支払いが必要。 学校教育番組の放送等(() 学校教育番組において著作物を放送することができる。 また、学校教育番組用の教材に著作物を掲載できる。 ただし、著作者への通知と著作権者への一定の補償金の支払いが必要。 学校その他の教育機関における複製等() 教育を担任する者及び授業を受ける者は、授業の過程で利用するために著作物を複製し、公衆送信や公の伝達をすることができる。 試験問題としての複製等() 入学試験や採用試験などの問題として著作物を複製し、又は公衆送信を行うことができる。 ただし、営利目的のための利用は、著作権者への一定の補償金の支払いが必要。 視覚障害者等のための複製等() 公表された著作物を点字によって複製することができる。 また、パソコンによる点字データの保守やネットワーク通信による送信ができる。 視覚障害者その他の障害により視覚による表現の認識が困難な者の福祉に関する事業を行う者で政令で定めるものは、公表された著作物で、かつ、視覚により表現が認識される方式で公衆に提供されている著作物を、視覚障害者等が必要と認められる限度や方式により複製し、又は公衆送信することができる。 聴覚障害者等のための複製等() 聴覚障害者その他聴覚による表現の認識に障害がある者の福祉に関する事業を行う者で政令で定めるものは、公表された著作物で、かつ、聴覚により表現が認識される方式で公衆に提供されている著作物を、聴覚障害者等が必要と認められる限度や方式により複製し、又は公衆送信することができる。 営利を目的としない上演等() 営利を目的とせず、観客から料金をとらない場合は、著作物の上演・演奏・上映・口述(朗読)などができる。 ただし、出演者などは無報酬である必要がある。 時事問題に関する論説の転載等() 新聞、雑誌に掲載された時事問題に関する論説は、転載禁止の表示がなければ、ほかの新聞、雑誌に掲載したり、放送したりできる。 政治上の演説等の利用() 公開の場で行われた政治上の演説や陳述、裁判での公開の陳述は、同一の著作者のものを編集して利用する場合を除き利用できる。 時事の事件の報道のための利用() 時事の事件報道の場合は、事件を構成し、又は事件の過程で見聞きされる著作物を利用できる。 (名画の盗難事件を報道するためにその絵の写真を新聞に載せるような場合など)。 裁判手続等における複製() 裁判の手続きのためや、立法、行政上の内部資料として必要な場合もしくは特許、意匠、商標、実用新案、薬事に関する審査等の手続きのために、著作物を複製することができる。 ただし、著作権者の利益を不当に害することとなる場合を除く。 行政機関情報公開法等による開示のための利用() 行政機関情報公開法や情報公開条例により開示する場合には、著作物を複製したり、再生したりすることができる。 公文書管理法による保存等のための利用() 国立公文書館の館長等は、公文書管理法や公文書管理条例により歴史公文書等の保存を目的とする場合には、必要と認められる限度において、当該著作物を複製することができる。 また、著作物を公衆に提供し、又は提示を目的とする場合には、必要と認められる限度において、当該著作物を利用することができる。 国立国会図書館法によるインターネット資料及びオンライン資料の収集のための複製() 国立国会図書館館長は、インターネット資料を収集するために必要と認められる限度において、インターネット資料に係る著作物を国立国会図書館で使用するための記録媒体に記録することができる。 また、国立国会図書館の求めに応じてインターネット資料等を提供する場合には、必要と認められる限度において、複製することができる。 放送事業者等による一時的固定() 放送事業者などは、放送のための技術的手段として著作物を一時的に固定することができる。 美術の著作物等の原作品の所有者による展示() 美術の著作物又は写真の著作物などの原作品の所有者は、その原作品を展示することができる。 公開の美術の著作物等の利用() 建築物や公園にある銅像などは写真撮影したり、テレビ放送したりすることができる。 美術の著作物等の展示に伴う複製等() 美術又は写真の著作物の原作品による展覧会の開催者は、観覧者のための解説、紹介用の小冊子などに、展示する著作物を掲載し、上映し、自動公衆送信できる。 展示者等は、展示著作物の所在に関する情報を公衆に提供するため、展示著作物を複製し、公衆送信することができる。 美術の著作物等の譲渡等の申出に伴う複製等() インターネットオークション等で美術品や写真を出品する際、商品紹介のための画像掲載について、著作権者の利益を不当に害しないための政令で定める措置を講じることを条件に、著作物を複製・自動公衆送信することができる。 プログラムの著作物の複製物の所有者による複製等() プログラムの複製物の所有者は、自らコンピュータで実行するために必要と認められる限度において、でプログラムを複製することができる。 電子計算機における著作物の利用に付随する利用等() コンピュータ記録におけるキャッシュのための複製、サーバ管理者による送信障害防止のための複製、ネットワークでの情報提供準備に必要な情報処理のための複製など、コンピュータを円滑に利用することを目的とする場合は、必要と認められる限度において利用できる。 また、内蔵する機器の保守・修理を行う場合、記録されている著作物のバックアップのために一時的に複製することができる。 電子計算機による情報処理及びその結果の提供に付随する軽微利用等() 所在検索サービス、情報解析サービス、その他政令で定めるサービスを行う者は、必要と認められる限度において、情報処理の結果の提供に付随して、軽微な利用を行うことができる。 翻訳、翻案等による利用() 私的使用のための複製、教科書への掲載、学校教育番組の放送、学校における複製、視聴覚障害者のための複製等に該当する場合には、当該著作物の利用のみならず、その翻訳、編曲、変形、翻案としての利用も同様に行うことができる。 「引用」とは、例えば論文執筆の際、自説を補強するため、他人の論文の一部分をひいてきたりするなどして、自分の著作物の中に他人の著作物を利用することをいいます。 この場合、著作権者の許諾なしにその著作物を利用することができますが、「引用」といえるためには、「引用の目的上正当な範囲内」で行われるものであり、以下の条件を満たしていなければなりません。 ・すでに公表されている著作物であること ・「公正な慣行」に合致すること ・報道、批評、研究などのための「正当な範囲内」であること ・引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること ・カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること ・引用を行う「必然性」があること ・ 「出所の明示」が必要(コピー以外はその慣行があるとき)• 参考条文… 授業で使うためなら自由に著作物を複製してもいいのですか? 学校において、授業で使うことを目的とする場合、教育を担任する人及び授業を受ける人は、必要と認められる限度で著作物を複製することが認められています。 しかし、著作物の種類、用途、複製の部数や態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、認められません。 例えば、学校向けのワークブックやドリルなどは、もともと授業で使用することを目的として作成されたものですから、それを複製して授業で使用することは許されません。 参考条文… 障害者のために著作物を自由に利用できるケースはどのような場合ですか? 視覚障害者等の利用に供するため、公表された著作物を点字により複製することができるほか、コンピュータに記録、または公衆送信することができます。 また、障害者の情報格差を解消していく必要性から、対象者や利用の範囲等が次のとおり拡大されました。 視覚障害者関係 障害の種類 : 視覚障害や発達障害、色覚障害など、視覚による表現の認識が困難な者 複製できる主体: 点字図書館等に加えて、公共図書館でも可能 認められる行為: 拡大図書やデジタル録音図書など、視覚障害者等が必要とする方式での複製、または公衆送信など• 聴覚障害者関係 著作物の範囲 :聴覚で表現が認識できる公表された著作物(映画も対象) 障害の種類 : 聴覚障害や発達障害、難聴など、聴覚による表現の認識に障害のある者 複製できる主体: 公共図書館でも可能 認められる行為: 文字放送や字幕・手話の付加、字幕入り映画の貸出など、聴覚障害者等が必要とする方式での複製など• 参考条文…、 インターネットによる情報検索サービスを行う上で、さまざまな著作物の複製が行われていますが問題はありませんか? かつては、インターネット情報検索サービス事業者による、公開された情報の収集や整理、表示用データの蓄積、情報の提供などの行為が、複製権や公衆送信権の侵害ではないかとの指摘がありました。 しかしこのことが将来におけるインターネット情報社会の萎縮要因にもなりかねないとの懸念から、当該サービスを提供する目的のために必要と認められる限度において、権利者の許諾を得ることなくこれらの行為が自由にできるようになりました。 なお、複製等ができるのは、「送信可能化された著作物」であり、収集を禁止する旨の措置を講じた情報は収集しないこと、及び、送信可能化することで著作権を侵害することが判明した場合は、速やかにその提供を停止すること、等が条件になっています。 参考条文… インターネット・オークションサイトには出品された商品の画像が掲載されていますが、これは複製権、公衆送信権の侵害になりませんか? 美術の著作物や写真の著作物をインターネット・オークションで販売する場合、権利者の許諾を得ることなく商品の画像を掲載することができます。 インターネットオークションでは、購入希望者が現物を手にとって見ることができないことから、ネット上で商品を紹介するための画像の掲載が不可欠です。 そのため、美術の著作物や写真の著作物を適法に譲渡・貸与する場合、画像のサイズを小さくしたり、一定以下の画素数にするなどの措置を講じることを条件にこれらの行為が自由にできるようになりました。 参考条文….

次の