非常 に はっきり と わからない ネタバレ。 「謎解き」と分断:黒瀬陽平 レビュー「目 非常にはっきりとわからない」Tokyo Art Beat

目 非常にはっきりとわからない展 に行って来ました!(ネタバレなし)

非常 に はっきり と わからない ネタバレ

どこまでかはっ「きり」わからない 本展については、その是非についてかなり意見が割れている。 否定的な人たちの意見はおおむね、いくら凝っているとはいえ、「間違い探し」のようなたわいもない仕掛けではないかというものだ。 間違い探しとは、よく似た二つの図があって、パッと見には瓜二つなのに、よく見ていくうちに細部の違いがわかってきて、そのことに一喜一憂するというもので、そういう点では、そんな見方ができることを確かにやっている。 会場は高層ビルのうち床面にして二階分(7階と8階)を占める雑居施設で、通常ならエレベーターで向かうのだけれども、今回は1階のビルに入ってすぐのところに受付が設けられ、展示はそこから始まっている。 その時点で気がつくのは、設営中というか、公開前を思わせる状態のまま始まっていることだ。 この趣向はエレベーターで本会場に着いても同様で、そこまではその手の試み(ワーク・イン・プログレスとか)なのかな、で終わってしまう。 しかし、いつもなら吹き抜けの階段を通じて行き来ができる別階との通路は今回ふさがれていて、別の階に行くには面倒でもいま一度エレベーターに乗るしかない。 そんなやっかいな動線を経てもうひとつのフロアに足を踏み入れると、さっき見た階と何から何までがそっくりなのだ。 展示されている作品はもちろん、作品の設営をしている作業の様子や、淡々とそれを進めるスタッフの動きまで瓜二つなのだ。 そこで思い返すのは、最初にエレベーターに乗り込んだとき、どちらのフロアで降りるかについてあまりよく考えなかったことだ。 だから、もしかしたらもう一度同じ階に戻ってしまったのではないかと疑うのだ(そんなことはありえないのだけれども)。 そのことで、いつもならどちらかに受付があるはずのこの美術館の二つのフロアは、まったく同格に位置付けられることになる。 そのことに気づいてしまえば、あとはもうやることは決まっている。 二つの階を行ったり来たりしながら、やれどこがどこまで同じだったとか、いやさすがにあそこだけは違っていたというような、「間違い探し」を楽しむことになる。 親しい者同士で行っていれば、二手に分かれて見比べてみるのも楽しいかもしれない。 できることならSNSで同時に連絡を取り合いながら……と言いたいところだけれども、残念ながらそれはできない。 受付で携帯電話やスマホの撮影はご遠慮ください、とあらかじめ告げられているからだ。 それなら通話はもちろんショートメッセージのやり取りもできない。 いや、仮にできたとしても、二手に分かれた二人が目にできる展示は時間差で刻々と変化しているので、厳密に言えば両者を比較すること自体が意味をなさない(しかも会期を通じて同様の変化が起きている)。 そもそも、二つの会場をめぐる図を一挙に視野に収めることが静的にも動的にもできない以上、少し考えれば、これが「間違い探し」となるために必要な条件を最初から欠いていることに気がつくはずだ。 しかし、勝手にそう思い込んで浅薄だと非難する者も出てくるかもしれない(もっとよくあなた自身の「目」で見てください、という逆批判?)。 ちなみにネットなどでは、この「仕掛け」が事前にわかってしまう「ネタバレ」を避けて、あるいは恐れて(ネタバレした者への世間の「目」はとても冷たいから)、わかったようなわからないような感想ばかりが並んでいた。 しかし実際には美術館のホームページを見ても会場に行っても「ネタバレ」厳禁のようなことはどこにも書かれていない。 だから展覧会としてネタバレを公式に禁止しているわけではないのだが、実際には写真の撮影ができないので、そのための条件は最初からかなり削られている。 本展についての口コミ自体が「非常にはっきりとわからない」ものになっているのは、そのためでもある。 デジタル機器の共有を通じてこれだけ情報の透明化が図られ、隠し立てができない世の中になってなお、よくもこんな性善説がまかり通るなと一瞬思うのだけれども、他方では「忖度」や「自粛」がこれだけ幅を利かす世情でもある(ネタバレで炎上したくないという心理?)。 ある意味、当然なのかもしれない。 いずれにしても、間違い探しのようで間違い探しとは根本的に違う(それこそが最大の「違い」なのかもしれない)のだから、最後までどこにも答えはない。 私たちは結局、答えのない謎解きのなかに、見る者の目と記憶だけを頼りに放り込まれることになる。 その結果どうなるかというと、すべてを疑うという態度だけが残るのだ。 私は大学のゼミでこの展覧会について取り上げ、学生たちからいろんな感想を募ったのだけれども、展示が下界へとはみ出している以上、どこまでが展示の一部かについての保証はまったくなく、千葉駅から美術館へ向かうあいだの工事現場(実際に調べたところ台風の直後で本当の工事だったようだ)まで含め、今回のために設えられているのではないかという意見があった。 そこまで含めて疑い始めれば、どこまで展示が広がっているか、ひょっとして自分の住む家の近くまで(通う大学まで?)及んでいるやもしれない。 ほかにも、二つの階で誰もがすぐに最大の違いとしてわかるのはミュージアム・ショップの有無だが、これについても、もとの場所から位置を変えていないか、お香を焚くなど品揃えそのものを今回の展示寄りに変えていないか、などと私自身疑った。 もしや今回の展示では空間だけでなく、過去の時間的にも似たものが複数紛れていたのかもしれない。 考えすぎだろうか。 いや、そうでなかったという保障は、会期を終えたいま、もうどこにもないのだ。 (『美術手帖』2020年4月号「REVIEWS」より) 文=椹木野衣.

次の

【ネタバレ】目 非常にはっきりとわからない展に行ってきました

非常 に はっきり と わからない ネタバレ

ネタバレなしの感想 行ってきました めっちゃ楽しかった!!すげえ!! 気になってる人で行ける人は行った方がいいよ!! 28日まで!23日は休みだから気をつけろ! 金、土の19-20時は600円でお得だよ! 1時間でも見切れるよ!でもわりかし混んでたよ! あと千葉は東京から結構遠いよ! おー面白かった。 ディスイズ現代アート。。。 これだから現代アートはやめられねぇ お値段と時間 一般 1200円 大学生 700円 小・中学生、高校生無料 期間中何度でも展覧会へ入場できます (ナイトミュージアム割引、ぐるっとパスを除く) ナイトミュージアム割引(金・土曜日の19時以降) 一般 600円 大学生 無料 大学生無料/一般600円 開館時間 月~木 10:00~18:00 金、土 10:00~20:00 休館日 12月23日 月 ネタバレありの感想 見に行けない人はネタバレありまくりのレポートをどうぞ。 写真はすべて撮影可の1階です。 展示はもっとあるよ。 この展覧会は千葉美術館の主に7階、8階で行われている。 しかし、いわゆる順路がない。 同じタイミングでエレベーターに乗り込んだ人たちも 「7階、8階どっちから観る?」 と言っていて、「だよね〜」と私も頭の中で言っていた。 7階から観るか、と思い7階を押したのだが、 ミュージアムショップが7階にあるという。 ミュージアムショップといえば、展覧会の最後に観るのが普通だ。 では8階から観よう。 と思ったものの、7階を押してしまったので、7階で一度止まる。 「私が押したせいで一度止まるな… でも誰か降りるかも」と思ったが誰も降りない。 しかし男性が乗り込んできたので、止まったことは無駄にならず、 よかったな~と思いつつ8階でみんな降りた。 私はこの頃知る由も無い。 私もこの男性のように、7、8階を行き来することになることを…。 初めの所感 はじめ見た時は 「展覧会の準備段階を見せるってことか? 600円で観て良かったなー」 と思った。 確かにイベントや美術館って、作りかけが面白かったりする。 ちょうど、箱に入った作品であろうものを、男性が持ち上げていた。 人間も作品として扱っている演出なのか~と見ていた。 時計の針のみを無数に吊るした作品があり、まるで鳥や虫の群れに見えた。 時計の針は電池に繋がっているようで、それぞれがチッ、チッ、と動いている。 横には作業台があり、100均のような時計が見える。 ピンセットがあり、その作業の途方もなさが窺える。 8階を一通り見て、私は7階に向かった。 そして、エレベーターの扉が開いた瞬間、悟る。 ネタバレ核心部分 7階と8階が、全くと言っていいほど同じなのだ。 これさっき見た。 これ同じだった。 さっき気になった落ちている手袋も同じ… それは体験したことのない感覚で、 初めに感じたのは「怖い~~~」という感覚だった。 それは「ほぼ同じ部屋を作り込む人たちなんて怖い」というものでなく、 ほぼ本能のようなものだった。 鳥肌が立つこともなく、腹に来る怖 ほぼ同じもので構成された部屋を歩くってことは、 ほぼ同じことをしているということで、 私はタイムリープしているのか? ひえー怖い、すごい。 8階に着いた時、キャプションも無くビニールに包まれた作品ばかりで、 何を見ていいかわからなかったため、逆に風景をじっくり鑑賞していた。 8階で、単管に貼られたプリントがあった。 それは表から見ても裏から見ても印刷が薄ーく、何が書いてあるかわからなかった。 それも、7階と同じだった。 赤い目立つカートがあった。 まったく同じ間取りで、同じものが置いてあるので、 その横を通り過ぎると同じカメラワークで同じ映像が流れた。 これは、あの憧れのセリフが言えるのではないか…。 「そう、犯人は全く同じ間取りの部屋を2つ用意したんだ!」 ミステリ小説などで、まったく同じ部屋を使うトリックはある。 あのミステリの登場人物たちは、こんな思いをしたのだろうか。 それ、現代アートですよ、と言いたくなる。 ただ、トリックの部屋と違うのは、圧倒的に部屋が雑然としているのだ。 今回は部屋がぐちゃぐちゃだ。 作品を貼って剥がした糊のあともあるし、 道具箱も雑然としているし、テープゴミもある。 それが全部、忠実に再現されているのだ。 無造作に置かれた道具バックも、 「さわらないで!」と書かれたテープも、 雑然と置かれたプリントも、すべて。 そのあとは7階と8階の間違い探しになった。 私が見つけた間違い探し 割れた額縁 まず気になったのは、割れた額縁だ。 割れた額縁と、それを掃除するのであろう、ちりとりとほうき。 同じだった。 割れ方も同じで 「同じ…っ!」と感涙しそうになった。 時計の部屋のプリント 単管に貼ってあるプリントは同じだった。 部屋の机にあるプリントも、向きはわからないが内容は同じだった。 時計針たちの設計図のようだったが、 四角に区切られたそこにはひらがなで、 「あ」「け」「て」、、、 何を? これ以上謎に突っ込んでくれるなよ、脱出ゲームかよ、と思った。 時計針作品の下の「Dont touch さわらないで!」というテープ 書き癖のようなものは違ったかもしれない。 内容は同じだった。 単管の上で寝ている人 はじめは気づかなかったのだが、人が話しているのを聞いて気づいた。 この下のやつを動かしたらこの人は飛び起きたりするんやろか。 この展覧会の中で寝るバイトはいくらなの? てか作家メンバーだったりするの? 学芸員さんなの? もう何もかもわからないよ。 服や体勢は同じでした。 ゴミ箱の中身 青いビニールの箱の中身。 内容物は同じ、配置も近かった。 丸い絵画の下のペンキ缶の跡。 これ再現してたらすごいな、と思ったのだけど、これはペンキ缶の跡の数が違った。 丸い絵画 これは確信が持てないけど、 「ドローイングなので再現は難しいのでは?」と思ってみると違った。 ような、気がする。 白いビニールで覆われた像 私が来た時は、変化の演出の時だったのか、像の配置は大きく違っていた。 しかし、演出が終わったのか、見比べているうちにまったく同じになった。 ていうか、はじめに観た時とどこが変わってるんだっけ、、、? 確実に大きな像はなかった。 でも他はよく覚えていない。 それは何か意味を持つのか…? 同じタイミングで入ったカップルも、同じことを話していた。 そういえば、はじめこの2つが同じと気づいたあと、さっき見た人と同じような人を見かけ、 「これも作品か!?」と思ったけどなんのことはない、 同じタイミングで入った人たちが7階や8階で再会しているだけである。 その後、7階と8階を何度か行き来して。 私は今自分が何階にいるかわからず、8階で上を押したり、 7階に行きたいと思いつつエレベーターに乗ったら7階でそのまま1階に下りる、などをした。 ドジだわ、と考えていたが、7階と8階を同じにするために、階のサインを隠しているのである。 エレベーターに乗ってようやく、今自分が何階か自信が持てるのだ。 今思えば、はじめ乗り込んだ男性もフワフワしていたように見えたが、 何階か自信なかったのかもしれない。 そして、このこともカップルが同じことを言っていて、勝手に共感したのだった。 この感じだと、準備している時も 「自分は7階を修正にきたのか?8階か?」という間違いが起きそうだ。 そして、これを実現させるためには、間取りが同じフロアを持つ美術館でやる必要がある。 そのために千葉市美術館が選ばれたのか、と、またミステリめいた感慨を抱く。 「このトリックのために、犯人は被害者をここに連れてくる必要があった、、、!」 とにかく、類を見ない体験だった。 意味もなく繰り返される、悪夢の中にいるようだった。 ああ楽しかった。 これからも美術には積極的に触れて行きたい。 そういえば、帰ってくるときに思い出したのだが、私は千葉はあまり来ないのだが 「私、ここ来たことある、、、!多分」 とわりと本展のような感覚に捕らわれたのだ。 なぜかというと、前に千葉の友人を訪ねたからで、 でもそれももうだいぶ前のことなので忘れていたのだ。 確実に知ってる…でもなんで来たんだっけ?を考えながら美術館へ行った。 私はこの街を見たことがあるのだろうか。 知っているのだろうか。 覚えていないのに? デジャブのような感覚。 ただ、私はこれを見たことがある、知っているという「確信」。 説明できない確信をなでるような感覚。 それの可視化をしているような展示だった。

次の

目 非常にはっきりとわからない@千葉市美術館

非常 に はっきり と わからない ネタバレ

ネタバレなしの感想 行ってきました めっちゃ楽しかった!!すげえ!! 気になってる人で行ける人は行った方がいいよ!! 28日まで!23日は休みだから気をつけろ! 金、土の19-20時は600円でお得だよ! 1時間でも見切れるよ!でもわりかし混んでたよ! あと千葉は東京から結構遠いよ! おー面白かった。 ディスイズ現代アート。。。 これだから現代アートはやめられねぇ お値段と時間 一般 1200円 大学生 700円 小・中学生、高校生無料 期間中何度でも展覧会へ入場できます (ナイトミュージアム割引、ぐるっとパスを除く) ナイトミュージアム割引(金・土曜日の19時以降) 一般 600円 大学生 無料 大学生無料/一般600円 開館時間 月~木 10:00~18:00 金、土 10:00~20:00 休館日 12月23日 月 ネタバレありの感想 見に行けない人はネタバレありまくりのレポートをどうぞ。 写真はすべて撮影可の1階です。 展示はもっとあるよ。 この展覧会は千葉美術館の主に7階、8階で行われている。 しかし、いわゆる順路がない。 同じタイミングでエレベーターに乗り込んだ人たちも 「7階、8階どっちから観る?」 と言っていて、「だよね〜」と私も頭の中で言っていた。 7階から観るか、と思い7階を押したのだが、 ミュージアムショップが7階にあるという。 ミュージアムショップといえば、展覧会の最後に観るのが普通だ。 では8階から観よう。 と思ったものの、7階を押してしまったので、7階で一度止まる。 「私が押したせいで一度止まるな… でも誰か降りるかも」と思ったが誰も降りない。 しかし男性が乗り込んできたので、止まったことは無駄にならず、 よかったな~と思いつつ8階でみんな降りた。 私はこの頃知る由も無い。 私もこの男性のように、7、8階を行き来することになることを…。 初めの所感 はじめ見た時は 「展覧会の準備段階を見せるってことか? 600円で観て良かったなー」 と思った。 確かにイベントや美術館って、作りかけが面白かったりする。 ちょうど、箱に入った作品であろうものを、男性が持ち上げていた。 人間も作品として扱っている演出なのか~と見ていた。 時計の針のみを無数に吊るした作品があり、まるで鳥や虫の群れに見えた。 時計の針は電池に繋がっているようで、それぞれがチッ、チッ、と動いている。 横には作業台があり、100均のような時計が見える。 ピンセットがあり、その作業の途方もなさが窺える。 8階を一通り見て、私は7階に向かった。 そして、エレベーターの扉が開いた瞬間、悟る。 ネタバレ核心部分 7階と8階が、全くと言っていいほど同じなのだ。 これさっき見た。 これ同じだった。 さっき気になった落ちている手袋も同じ… それは体験したことのない感覚で、 初めに感じたのは「怖い~~~」という感覚だった。 それは「ほぼ同じ部屋を作り込む人たちなんて怖い」というものでなく、 ほぼ本能のようなものだった。 鳥肌が立つこともなく、腹に来る怖 ほぼ同じもので構成された部屋を歩くってことは、 ほぼ同じことをしているということで、 私はタイムリープしているのか? ひえー怖い、すごい。 8階に着いた時、キャプションも無くビニールに包まれた作品ばかりで、 何を見ていいかわからなかったため、逆に風景をじっくり鑑賞していた。 8階で、単管に貼られたプリントがあった。 それは表から見ても裏から見ても印刷が薄ーく、何が書いてあるかわからなかった。 それも、7階と同じだった。 赤い目立つカートがあった。 まったく同じ間取りで、同じものが置いてあるので、 その横を通り過ぎると同じカメラワークで同じ映像が流れた。 これは、あの憧れのセリフが言えるのではないか…。 「そう、犯人は全く同じ間取りの部屋を2つ用意したんだ!」 ミステリ小説などで、まったく同じ部屋を使うトリックはある。 あのミステリの登場人物たちは、こんな思いをしたのだろうか。 それ、現代アートですよ、と言いたくなる。 ただ、トリックの部屋と違うのは、圧倒的に部屋が雑然としているのだ。 今回は部屋がぐちゃぐちゃだ。 作品を貼って剥がした糊のあともあるし、 道具箱も雑然としているし、テープゴミもある。 それが全部、忠実に再現されているのだ。 無造作に置かれた道具バックも、 「さわらないで!」と書かれたテープも、 雑然と置かれたプリントも、すべて。 そのあとは7階と8階の間違い探しになった。 私が見つけた間違い探し 割れた額縁 まず気になったのは、割れた額縁だ。 割れた額縁と、それを掃除するのであろう、ちりとりとほうき。 同じだった。 割れ方も同じで 「同じ…っ!」と感涙しそうになった。 時計の部屋のプリント 単管に貼ってあるプリントは同じだった。 部屋の机にあるプリントも、向きはわからないが内容は同じだった。 時計針たちの設計図のようだったが、 四角に区切られたそこにはひらがなで、 「あ」「け」「て」、、、 何を? これ以上謎に突っ込んでくれるなよ、脱出ゲームかよ、と思った。 時計針作品の下の「Dont touch さわらないで!」というテープ 書き癖のようなものは違ったかもしれない。 内容は同じだった。 単管の上で寝ている人 はじめは気づかなかったのだが、人が話しているのを聞いて気づいた。 この下のやつを動かしたらこの人は飛び起きたりするんやろか。 この展覧会の中で寝るバイトはいくらなの? てか作家メンバーだったりするの? 学芸員さんなの? もう何もかもわからないよ。 服や体勢は同じでした。 ゴミ箱の中身 青いビニールの箱の中身。 内容物は同じ、配置も近かった。 丸い絵画の下のペンキ缶の跡。 これ再現してたらすごいな、と思ったのだけど、これはペンキ缶の跡の数が違った。 丸い絵画 これは確信が持てないけど、 「ドローイングなので再現は難しいのでは?」と思ってみると違った。 ような、気がする。 白いビニールで覆われた像 私が来た時は、変化の演出の時だったのか、像の配置は大きく違っていた。 しかし、演出が終わったのか、見比べているうちにまったく同じになった。 ていうか、はじめに観た時とどこが変わってるんだっけ、、、? 確実に大きな像はなかった。 でも他はよく覚えていない。 それは何か意味を持つのか…? 同じタイミングで入ったカップルも、同じことを話していた。 そういえば、はじめこの2つが同じと気づいたあと、さっき見た人と同じような人を見かけ、 「これも作品か!?」と思ったけどなんのことはない、 同じタイミングで入った人たちが7階や8階で再会しているだけである。 その後、7階と8階を何度か行き来して。 私は今自分が何階にいるかわからず、8階で上を押したり、 7階に行きたいと思いつつエレベーターに乗ったら7階でそのまま1階に下りる、などをした。 ドジだわ、と考えていたが、7階と8階を同じにするために、階のサインを隠しているのである。 エレベーターに乗ってようやく、今自分が何階か自信が持てるのだ。 今思えば、はじめ乗り込んだ男性もフワフワしていたように見えたが、 何階か自信なかったのかもしれない。 そして、このこともカップルが同じことを言っていて、勝手に共感したのだった。 この感じだと、準備している時も 「自分は7階を修正にきたのか?8階か?」という間違いが起きそうだ。 そして、これを実現させるためには、間取りが同じフロアを持つ美術館でやる必要がある。 そのために千葉市美術館が選ばれたのか、と、またミステリめいた感慨を抱く。 「このトリックのために、犯人は被害者をここに連れてくる必要があった、、、!」 とにかく、類を見ない体験だった。 意味もなく繰り返される、悪夢の中にいるようだった。 ああ楽しかった。 これからも美術には積極的に触れて行きたい。 そういえば、帰ってくるときに思い出したのだが、私は千葉はあまり来ないのだが 「私、ここ来たことある、、、!多分」 とわりと本展のような感覚に捕らわれたのだ。 なぜかというと、前に千葉の友人を訪ねたからで、 でもそれももうだいぶ前のことなので忘れていたのだ。 確実に知ってる…でもなんで来たんだっけ?を考えながら美術館へ行った。 私はこの街を見たことがあるのだろうか。 知っているのだろうか。 覚えていないのに? デジャブのような感覚。 ただ、私はこれを見たことがある、知っているという「確信」。 説明できない確信をなでるような感覚。 それの可視化をしているような展示だった。

次の