ようこそ実力至上主義の教室へ ss 坂柳。 一之瀬帆波の日常2

【よう実】2年生編2巻(13巻・最新刊)ネタバレ感想・あらすじ紹介発売日2020/6/25

ようこそ実力至上主義の教室へ ss 坂柳

影が薄く、目立たない男子生徒。 入学当初、クラス内で友達を作りたくても作れず、孤立していた。 入学試験の成績は『完全に中間』であり、学力・運動能力、共に平均的な生徒であると学校側から見なされている。 しかし、実際には中学まで『ホワイトルームと』呼ばれる教育施設で高度な教育を施されており、試験の成績を狙って取れるほどに学力・運動能力ともに高い。 感情が読みにくく、どこか得体の知れないところがある。 顔はイケメンの部類に入るが、コミュニケーション能力が低いため、女子からはあまりモテない。 入学当初、友達を作りたくても作れない綾小路とは対照的に、友人関係を不要と否定し、自らクラスメイトとの交流を絶っていた。 しかし、様々な試験を経て、Aクラスへの昇格を目指すにはクラス全体の協力が必要だと考えを改め、今ではDクラスのリーダー的存在。 兄の堀北学は生徒会長をしている。 学校中のみんなと友達になることを目標とし、Dクラス内だけでなく他クラスや他学年の生徒たちとも広く交流を持っている。 他人との交流を避けて孤立している堀北を気にかけ、彼女と友達になろうと積極的にアプローチを繰り返す。 しかし、実際には自分の過去を知る堀北のことが大嫌いという裏の顔を持つ。 同じクラスの平田と付き合っており、1年生の間でも理想のカップルと認識されている。 実は中学時代にいじめられていた暗い過去を持ち、再びいじめられないために、人気者である平田に寄生している。 オシャレが大好き。 実は優れた容姿とプロポーションを持ち、グラビアアイドルとして活動しているのだが、いつも猫背で俯きがちなせいもあり、誰も気づいていない。 時々カメラを持って校内を歩き回っているが、風景を撮るためではない。 綾小路と一之瀬にストーカーから助けられて以降、綾小路に好意を抱いている。 優秀な学力と運動能力、甘いフェイス、そして善人を絵に描いたような正義感と気遣いに満ちた性格の持ち主。 まさにパーフェクトな男子生徒だが、なぜか落ちこぼれのDクラスに配属されている。 入部当初から軽井沢と付き合っている。 怒りの沸点が低く、ちょっとしたことで激昂して暴力を振るおうとする、『落ちこぼれ』のDクラスを象徴するような生徒。 成績も非常に悪い。 しかし運動能力は突出しており、学年全体でもトップクラス。 1年生ながらバスケ部のレギュラー入りも可能と見られている。 池、須藤とよく行動を共にしており、一部では『Dクラスの3バカ』と呼ばれている。 彼女を作って学園生活を謳歌したいという、ある意味真っ当な欲望を持ち、その欲望に忠実。 自己を誇張して見せたがる性質があり、自分の経歴をウソで装飾して話す癖がある。 女好きで絶賛彼女募集中だが、彼女ができそうな気配は微塵もない。 須藤、山内と合わせて、『Dクラスの3バカ』と一部で呼ばれている。 一見、何の特徴もない生徒だが、入学試験の面接の成績は非常に良く、コミュニケーション能力に優れる。 またアウトドアが得意な一面もある。 高円寺 六助(こうえんじ ろくすけ) 誕生日:4月3日 身長:181cm 学力 A 身体能力 A 知性 C 協調性 E- 判断力 C 頭脳、運動能力、共に学校全体で数年に1人という高いレベルにあり、家柄も超名門。 個人としてのポテンシャルは桁外れだが、性格は唯我独尊で協調性が皆無という難点がある。 落ちこぼれのDクラスに配属されたことに対しても、「学園が自分の能力を測りきれなかっただけに過ぎない」と考える不遜さを持つ。 佐藤 麻耶(さとう まや) 誕生日:2月28日 学力 D 身体能力 C 知性 D 協調性 C 判断力 D 軽井沢の友人でギャル系の女子。 体育祭のリレーでの綾小路の走りを見て以降、彼に好意を寄せている。 一見、男慣れしているように見えるが、実際には彼氏がいたことがなく、恋愛経験も少ない。 その学力は学年全体でもかなり上位に位置する。 学力で人を判断する傾向が強いため、勉強ができない生徒に対して見下すような発言も多く、友人が少ない。 運動は苦手。 何事に対しても好き嫌い、得意不得意がはっきりしている。 また、胸が大きいことを否定的に捉えているため、男子の好奇を視線に嫌悪感を抱く。 佐倉に負けない巨乳だと噂されている。 三宅 明人(みやけ あきと) 誕生日:7月13日 学力 D 身体能力 B 知性 D 協調性 D- 判断力 C 弓道部に所属する1年D組の生徒。 普段は部活に傾倒しており、平田と長谷部を除きクラス内に親しい友人はいない。 中学時代は絡まれると暴力で対抗するなど問題児的傾向が強かったが、基本的に自分から仕掛けることはなく、落ち着いた性格の持ち主。 篠原 さつき(しのはら さつき) 誕生日:6月21日 学力 D- 身体能力 D 知性 D- 協調性 C 判断力 D 軽井沢の友人。 気が強く男子とぶつかることが多い。 かなりのアニメオタク。 王 美雨(ワン メイユイ) 櫛田の友人。 愛称は『みーちゃん』。 中国出身で小学生の時に日本へ移住してきた。 成績は非常に良く、英語が得意。 運動は苦手。 クラスを信頼によってまとめるのではなく、恐怖によって統率する独裁者。 非常に頭がキレる男で、手段を選ばず様々な奇策を使ってターゲットを陥れ、跪かせる。 そのダーティーさは他者に嫌悪感さえ抱かせるが、Cクラスの生徒たちは彼を恐れる一方で能力の高さを疑わず、忠実に従っている。 特に格闘技術に優れ、武術の経験者とも対等に渡り合うほど。 普段は口数が少なく、単独で行動することを好むため、クラス内でも孤立していることが多い。 独裁的にクラスを支配する龍園のことを心底嫌っている。 龍園の手下でこき使われている。 口が悪くケンカっ早い問題児だが、義理堅い一面もある。 山田 アルベルト(やまだ アルベルト) 誕生日:1月16日 学力 C- 身体能力 A 知性 C 協調性 B 判断力 C Cクラスの荒事担当。 高校生離れした体格を持つハーフ。 龍園に心酔し付き従っている。 椎名 ひより(しいな ひより) 誕生日:1月21日 学力 A- 身体能力 D- 知性 A- 協調性 D- 判断力 C 小説好きのCクラスの生徒。 ふわふわとした雰囲気の少女で、あまり感情を表に出さない。 学力は高く、頭もキレる。 高い学力を持つ。 真鍋 志保(まなべ しほ) Cクラスの生徒。 自分より強い人物には弱腰だが、自分より弱い人物には威圧的な態度を取り、気に入らなければ脅迫したり暴行を加える卑劣な性格を持つ。 藪 菜々美(やぶ ななみ) Cクラスの生徒。 真鍋の仲間。 山下 沙希(やました さき) Cクラスの生徒。 真鍋の仲間。 明るく元気溌剌な美少女。 Bクラスは他クラスと比べて、生徒全体の仲が非常に良好で団結力も強いが、その状態にまとまったのは彼女の功績が大きい。 人目を惹く美貌とプロポーションを持つが、本人に自覚はなく、無防備なところがある。 正義感が強く、龍園の敵をおとしめるようなやり方を嫌う。 万引きした過去を持つ。 しかし、コミュニケーション能力は低く、大勢と話したりするのは苦手。 口調は冷静かつ淡々としておりクールな印象を持つが、内面に熱い部分も持つ。 女子は基本的に苦手だが、一之瀬に対してはその能力の高さを認め、共にAクラスを目指す友人として接している。 運動能力が非常に高く、サッカーも上手い。 女子からかなりモテる。 一之瀬の友達でよく一緒にいることが多い。 実は一之瀬に特別な感情を抱いている。 一之瀬の友達。 先天性心疾患により、運動の一切を禁じられている。 慎重な性格の葛󠄁城とは対照的に、敵対する者には天才的な頭脳をもって攻撃をしかけ、退ける。 Aクラスは保守派の葛󠄁城を支持するグループと、革新派の坂柳を支持するグループが対立している。 清隆が教育を受けた『ホワイトルーム』について知っている。 葛城 康平(かつらぎ こうへい) 誕生日:8月29日 身長:180cm 学力 A 身体能力 C 知性 A 協調性 B- 判断力 B Aクラスを統率する2大巨頭の1人。 非常に優れた知性の持ち主で、小・中学校と常に学内トップの成績を維持し、長年生徒会の一員として生徒たちをまとめ上げてきた。 冷静な判断力と慎重な性格を有し、紳士的な言動は優雅ささえ感じさせる。 Aクラスは彼を支持する派閥と、坂柳を支持する派閥が敵対している。 戸塚 弥彦(とつか やひこ) 誕生日:5月12日 学力 C 身体能力 D 知性 C 協調性 B 判断力 D Aクラスの生徒。 葛城を慕っており、よく一緒にいることが多い。 Aクラスであることにプライドを持っているため、下位クラスの生徒を見下す発言が多い。 総合的に高い能力を持ち、集団に溶け込むのが得意。 坂柳には忠実だが、有利な陣営に属していたいという考えを持ち、約束されたAクラスを手に入れるためなら裏切りも辞さない。 女性にモテるが、自分に有用な者以外には興味がない。 坂柳の命令で動いていることが多いが、実際は弱味(万引きの常習犯であった過去)を握られているため、仕方なく従っている。 鬼頭 隼(きとう はやと) Aクラスの生徒。 クラス随一の武闘派で、1年生らしからぬ風貌をしている。 元々はAクラスで南雲に敗れ、Bクラスへと転落した。 学が生徒会長のときの副会長であり、新生徒会長。 自信家で挑発的な発言が多い。 自分が生徒会長になった暁には制度の改革を行い、究極の実力主義の学校にするつもりである。 クラスの垣根を越え、2年生をほぼ完全に掌握している。 朝比奈 なずな(あさひな なずな) 南雲と絡む2年Aクラスの生徒。 お守りをいつも大切に持ち歩いている。 堀北鈴音の兄。 妹から敬愛されているが、彼女に対して冷淡な態度を取り続けている。 歴代最高の生徒会長と言われるほど優秀な男であり、厳格な性格ゆえに在校生から向けられる視線も畏怖に満ちたもの。 綾小路のことを高く買っている。 生徒会長の学を誰よりも信頼し、それ以上の特別な感情を抱いている。 自分のクラスの生徒に対し、非常に冷淡な態度を取る。 彼女自身も高度育成高等学校の出身であり、かつてはDクラスに所属していた。 Bクラス担任の星之宮やAクラス担任の真嶋とは、当時からの付き合い。 酒好きで、しばしば二日酔いの状態で学校に現れることも。 佐枝とは学生時代からの同級生で親友。 坂上 数馬(さかがみ かずま) 1年Cクラスの担任。 龍園による独裁的な支配を容認している。 真嶋 智也(ましま ともや) 1年Aクラスの担任。 茶柱や星之宮とは高校時代の同級生。 坂柳理事長(さかやなぎりじちょう) 高度育成高等学校の理事長。 坂柳有栖の父親。 清隆の父親と面識があり、『ホワイトルーム』についても知っている。 職業は不明だが、相当な権力を有しており、清隆を高度育成高等学校から退学させて自分の手元に取り戻そうとしている。 『ホワイトルーム』と呼ばれる教育施設を運営している。 松雄(まつお) 綾小路家の執事をしていた男性。 清隆が高度育成高等学校に逃げ込むこむ手助けをした。

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一之瀬帆波の日常2

ようこそ実力至上主義の教室へ ss 坂柳

先天性疾患のために身体能力が著しく制限されており、「身体能力」はE-評価とされている坂柳さん。 彼女の疾患の症状はかなり重いようで、常に杖を携帯して行動しています。 しかしプロフィールからも分かる通り、「学力」「知性」「判断力」は軒並みA評価を獲得しており、学内トップクラスの頭脳を有しています。 特に、彼女についてAクラスの担任は以下のようにコメントしています。 同学年でも飛び抜けた成績を持つ生徒で、学校のプロファイルでは計り知れない高水準な思考能力を持っていると推察される。 このことから、彼女の思考面の能力が、この学校の一般平均から突き抜けていることが分かりますね。 Aクラスや葛城との関係 Aクラス代表と言っても過言ではない坂柳さんですが、この坂柳さんとAクラスの生徒たちからの支持を二分している生徒がいます。 そうです、葛城くんです。 本作では、絵に描いたような学級委員長のような葛城くんとAクラス内で対立している派閥の長として、坂柳さんが紹介されているのです。 スポンサーリンク 実は、坂柳さんの実力や、具体的に行った活動はまだ何も明らかにされていません。 彼女は、 「Aクラスをまとめている凄い人」という紹介で登場しているだけなのです。 一体どのようにAクラスの生徒たちから信頼を得ているのか分かりませんが、参考として、担任は以下のようなコメントを残しています。 落ち着きもありクラスからの信頼も厚い。 ただし好戦的な思考のために同クラスメイトの葛城との衝突には注意が必要である。 この「好戦的な思考」という言葉、少し興味深いですよね。 このことから、彼女は綾小路くんや龍園くんのような裏から策略を実行するタイプではなく、堀北さんのような、 正々堂々と正面から相手を叩きつぶすタイプであると考えられます。 そして、Aクラスを掌握するために同クラスの反対勢力の生徒たちをことごとく叩き潰しており、最終的に残っているのが葛城派のみである、ということなのではないでしょうか。 まあ、実際どのような行動のせいで 「好戦的な思考」という評価をされたのか分かりませんが、これに関しては今後の最新刊を待つしかないでしょうね。 綾小路やホワイトルームとの関係 さて、このようにAクラス代表として登場した坂柳さんですが、実は5巻の「体育祭」までは綾小路くんの存在を知らなかったようです。 体育祭で綾小路くんが会長と競っている場面を見たことで、はじめて綾小路くんを思い出したのだとか。 まあ、綾小路くんを見たのは 「8年と243日ぶり」だそうですから、忘れていても仕方ありませんよね。 しかし気になることに、綾小路くんの方は坂柳さんの事をまったく知らないようです。 坂柳さんが「ホワイトルーム」という単語を出すまで、綾小路くんは彼女に全く興味がないような素振りもしていました。 つまり、坂柳さんは一方的に綾小路くんを知っているということになるのです。 そして、おそらく綾小路くんを見た場所こそが、「ホワイトルーム」なのでしょう。 原作では、ホワイトルームについて詳しい情報が公開されていないので、彼らがどんな関係になるのかは分かりません。 しかし、 「私はあなたがどれほど凄い方なのか良く知っている」という坂柳さんの発言から考えるに、綾小路くんがホワイトルームの有名人だっただけかもしれません。 また、この再会で綾小路くんは 「お前にオレが葬れるのか?」と坂柳さんを挑発していますので、今後、原作で必ずホワイトルームについて言及されるはずです。 本作屈指の頭脳を持った方同士の戦い、とても楽しみですね。

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MF文庫J『ようこそ実力至上主義の教室へ』公式サイト

ようこそ実力至上主義の教室へ ss 坂柳

「ねえ神崎くん。 ちょっと聞いてもいいかな?」 12月中旬。 ペーパーシャッフルの結果が出たこの日、私は神崎くんに声をかけた。 「やっぱりAクラスは、皆頭が良いよね。 届かなかった」 「負けたとはいえ、その差は僅か2点だった。 挽回の余地は十分に残されている」 僅差だからこそ負けた時のショックも大きいんだけどね。 でも、ウチのクラスはそんなことでへこたれることはない。 「体育祭の順位も大雑把にだが分かっている。 Dクラスの総合力はCクラス以上と見て間違いない。 今回の結果でDクラスが浮上してくる可能性は高いだろうな」 良くも悪くも、Cクラスは龍園くんの動きに大きく左右されるクラスだ。 彼がひとつ作戦をミスすれば、それだけで大きくクラスは後退する。。 「いつか、Cクラスに上がって来そうだと思ってたけど想定よりも早かったかな」 「そうだな。 1年のうちに上がってくるのは意外だった。 それだけの差があったからな」 Dクラスは入学後の1月で全てのクラスポイントを一度失った。 そこからのスタートからと考えると驚異的な追い上げとも言える。 Cクラスの失速も大きいけど。 ただ、龍園くんは何を考えてるか分からないところがあるからなぁ。 クラスポイントを犠牲にして、裏で色々と動いてるって噂は聞こえてきてるし。 Dクラスに落ちたからってそれで終了じゃないはずだ。 気を緩めるわけにはいかない。 入学当初、彼がBクラスに危険な爆弾を持ってきたことを忘れちゃいけない。 「しかし、これから堀北との協力関係はどうするつもりだ? Cクラスを倒したら、次は当然Bクラスである俺たちとの戦いが始まる」 「普通なら、ね。 だけど私は協力関係を続けていきたいし、いくべきだと思う」 「つまりAクラスを倒すまでは現状維持したいと?」 「うん。 最後に私たちと堀北さんたちが一騎打ちになるのが理想かな。 坂柳さんや龍園くんたちとの戦いは毎回毎回、体力の消耗が激しいしね」 「良くも悪くも、Dクラスはウチに似ているからな。 作戦も立てやすいということか」 「そういうことだね」 もちろん、堀北さんのDクラスには予測不能、不可思議な部分もある。 例にあげた坂柳さんや龍園くんのような強烈かつ強力なリーダー不在の中、上位クラスを追い上げて来ているのには理由があるはずだ。 彼女を支える平田くんや櫛田さんは言うまでもなく、綾小路くんにもある程度の能力があると見ておいた方がいい。 体育祭で見せた綾小路くんのリレーは、彼を強く印象付けると共にDクラスのポテンシャルの高さを見た気がしたからだ。 まぁ……綾小路くんの足が速いことは、以前から分かっていたことだけど。 Dクラスの佐倉愛里さんが襲われそうになっていたとき、彼とその現場まで走ったことがある。 昔、陸上をしていた私はそこそこ足に自信があったけど、あの時の彼の走るフォームや乱れない呼吸には、内心驚きを覚えていた。 今は目立っていないだけで、他にも似たような生徒がいるかも知れない。 「すまないがこの後人と会う予定がある」 「へえ。 神崎くんが? 珍しいね」 「このクラスがAクラスに上がるために、やれることはやっておきたいからな」 「無茶はしないでね」 「もちろんだ」 薄く笑った神崎くんは、そう言って荷物を持つと教室を出て行った。 「なー一之瀬。 ちょっといいか?」 神崎くんとの話が終わって一人になったところで、柴田くんが近づいてきた。 「どうしたの?」 「いや……神崎と何話してたんだ?」 「これからのBクラスのあり方、かな。 作戦考えないといけないしね」 その会話で柴田くんは、ペーパーシャッフルの結果を思い出したみたいだった。 「試験じゃ悪かったな。 もっと点数取ってたら勝てたかも知れないのに」 「それは言いっこなし。 私だってそうなんだから」 誰だってもう少し点を取っていれば、そう思うのは当たり前のことだ。 「この後皆で遊ぼうってことになってるんだけど、どうする?」 柴田くんが振り返った先には、千尋ちゃんや麻子ちゃんの姿もあった。 「そうだね。 負けた時こそ、みんなでパーッと盛り上がったほうがいいかもね」 私は賛成して、クラスに残ったみんなに声をかけることにした。 結局10人ほどに膨れ上がったBクラスのメンバーを連れて、ケヤキモールへ向かう。 その途中、私たちはAクラスの主要メンバー3人と遭遇した。 坂柳さんに橋本くん、それと神室さんだ。 「こんにちは坂柳さん」 負けた時こそ、明るくそして前向きに。 「あら。 随分と大勢を連れて楽しそうですね一之瀬さん」 「いやー祝勝会とはいかなかったから、残念会でもしようと思って」 「そうでしたか。 正直Bクラスの総合点には驚きました。 何かひとつ違っていれば、私たちが負けていたかも知れません。 実力はほぼ互角でした」 「ありがとう。 次は負けないからね」 「ええ。 次に戦う機会を楽しみにしていますよ。 それから、ここで一之瀬さんにお会いできたのは運が良かったです。 実は近々、一之瀬さんにご相談したいことがありまして」 「相談?」 思いがけない話が坂柳さんから出てきた。 「ええ。 解決できない悩みに直面していて、どうしていいかわからないんです」 そう言って視線を落としながら、少し重たいため息をついた。 彼女は何でも自分で解決してしまいそうな人。 だからこそ意外だった。 いつも自信に溢れている坂柳さんらしくない態度だ。 それほど困ったことなのかな。 「それで……もしよろしければ後日相談に乗っていただけませんか?」 「えっと、私なんかでいいの?」 「私の悩みは、Aクラスの方々には少々相談しづらいものでして。 一之瀬さんが嫌でなければ———」 「全然嫌じゃないよ。 うん、いつでも連絡して欲しいな。 どれだけ力になれるかはわからないけど」 「大丈夫です。 きっとあなたは私のお役に立ってくれると思います」 私は坂柳さんの連絡先を知らない。 今聞いておいた方がいいかな。 そう思った直後、坂柳さんはニッコリと笑い連絡先と思われる紙を差し出してきた。 「お手間を取らせては待っている方々に悪いですし。 今日はこれで失礼いたしますね」 「あ、うん。 じゃあ後で連絡先に送っておくね」 いつも自分の連絡先をメモして持ち歩いているんだろうか。 その紙に書かれたアドレスと番号に目を落として、ポケットにしまう。 何か僅かに引っかかるものを感じながらも、私は坂柳さんを見送った。 「なあ一之瀬。 余計なことだとは思うけど気をつけたほうがいいんじゃないか?」 そう言って柴田くんが心配そうに声をかけてくれた。 麻子ちゃんたちも同じなのか、坂柳さんの相談事を警戒しているようだった。 「心配要らないよ。 ただ彼女の相談に乗る、それだけなんだし」 「そうかも知れないけど、あの坂柳だぞ?」 柴田くんの心配も分かる。 だけど、嘘かどうかは話してみないと分からない。 本当に困っているのなら助けてあげたい。 私は誰にでも全力で答えるために自分に出来る精一杯のことをする。 それがたとえ、いつか自分の首を絞めることになってしまうとしても。

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